車中泊車アップデート2022 – 歴史編

マクさんです

車中泊仕様Ver4の要件を明らかにするため、これまでの車中泊仕様の変遷を見てみます

2014年以前

始まりは、スキー場に夜中に到着するところから
早朝に到着したらリフトが動くまで仮眠するんだけど
深夜の運転は道路凍ってて疲れるし、シートでは熟睡できないしで
結果スッキリ目覚めていざ滑るぜ!とはいかない
そんならもう前日の夕方に到着する勢いで温泉も入って車で寝ればいいんじゃね?
ってのが始まり
絶滅した4WDステーションワゴンというスタイルの車を3台乗り継いだ
この頃は車中泊仕様という考えはなく荷室に布団を敷いただけだ
家で充電したディープサイクルバッテリーをリアシートの足元に転がす
COTEKのインバータはバカ高かったがそれで電気毛布に包まれば浮いた宿泊費ですぐ元が取れた
そのうちドライブしてどっかで寝ること自体が楽しくなり
観光なし真冬の北海道半周オール車中泊ドライブ、とかやったなぁ

その後・・・
いつしかスキーは疎かになったが車で寝て旅行する自由を知ってしまった
もうホテル予約の都合で動くことはできなくなる
次第に車への欲求は増してきてもっと広く使える車が欲しい・・・となるが
でかければいいというわけではない
特に高さ
スーパー、ホムセン、繁華街の駐車場、etcetc
高さ制限がキツイ場所はたくさんある
基本的に殆どのキャンピングカーは2M制限には入れない
せっかく時間の制約が無くなったのに、車で行動が制約されるの?本末転倒じゃね?
それから幅
自宅エリアは昭和の住宅地にあり道路が狭い
車幅1900とかすれ違いは困難を極める、というか無理
行く先々のパーキングで四方はみ出せば、隣の車に申し訳ない気持ちになること請け合い
色々考え奥ゆかしく控えめなnv350キャラバンディーゼル4WD標準幅/標準ルーフを購入した

2015~2018(Ver1)

まず車中泊寝るだけ仕様を目指した
ネットのDIY事例を参考にイレクタパイプでアシを作り、べニアの天板にカット畳を敷いてみる
すると室内に畳の香りが満ちて、良い雰囲気のお座敷ができた
見せびらかしたいが残念ながら写真が見当たらない

仕方ないから生活感満載の風景

寝床は10cm厚の三つ折りセミダブル高反発ウレタンマットを敷いて置き
掛け布団とタオルケットを家から持ち出して旅に出るスタイルだ
設備は自宅充電のサブバッテリーと19インチテレビと地デジチューナー程度


こいつは良く寝られるんだけど、ウレタンマットがかさばり畳んでも邪魔だった
畳むのが面倒だと、荷室ベッドは常設になる
すると寝床の下、収納スペースへのアクセスが悪くて荷物が入らない
なのでリアシートや足元が荷物置き場となってしまい、車中飯がしにくいということになった
あとベッドのイレクタパーツを大きく作りすぎて、車検で降ろす度の保管が邪魔だった
車中泊した日数は50日くらい

室戸岬展望台Pバックドアから太平洋の眺め

2019(Ver2)

寝るだけ仕様はトータルで良かったんだけど、トイレを積みたい欲が出てきた
そこでどーせならキャンピングカー装備を詰め込んで試してみることにした
なお架装の工作が不要か簡単に作る!という条件をつけた
理由は木工DIYのツール・経験が無いのと土日しか時間が取れないなか短期間で完成させたかったから
大きいメタルラックを180x60cm位の2段ベッドとし
小さめのメタルラックにアイリスオーヤマの電子レンジ、エンゲル冷蔵庫と
BAL大橋産業の走行充電器、1800Wインバータを置いてみた
床は専用フロアパネルに重歩行用シートを貼った
トイレはポルタポッティPPQ345
CORONAのどこでもクーラーを置き熱風はバックドアから排気
換気と冷風循環のためサーキュレーターも設置
10L給排水タンクとダイヤフラムポンプでギャレーを工作

荷室俯瞰図

コイツはビジュアル面がイマイチだったので全体の写真は残ってない
そして肝心の使用感もイマイチ

一番の問題は2段ベッド

実用はできるが我慢ポイントが多い

  • 水平幅は60cmとしたのだが狭い
  • 数値で言えばセミダブルは120cm幅だから/2で60cm幅なら同じじゃん?
    なのだが、平面をシェアするのときっちり分かれてるのとでは体感が違うようだ
  • 垂直高さは50cm程度確保したが、仰向けだとどうしても圧迫感があり横向きに寝ることになる
  • 上段は天井が近くて暑いし、モゾモゾすると車体が揺れ振幅が大きい
    ※モゾモゾとは単に寝返りを打つとかそういうことである

ベッドはなるべく低い位置で頭部周辺のスペースを広くとるのがいいと思った

あと、でかいメタルラックはイレクタ工作物以上に車検で下すのが面倒、保管も超絶邪魔
ダイネット的なスペースは作れないので飯はフロントシートで食うしかない・・・・・

パーツの写真しかないがイマイチな感じが伝わってくる

という具合で居住性は全てにおいてイマイチなVer2だったが

設備の設置テクや使用感は理解が深まった

  • 走行充電:実用OK
  • 充電配線:22sqのEM-LMFC2本を並列に配線。60Aの充電電流でも異常加熱箇所なし
  • インバーター:1000W電気ケトルや700W電子レンジの使用に問題なし
  • 換気:バックドア付近にAC100Vのサーキュレータを置いてみたが具合がいい
  • 冷房:どこでもクーラーの冷風と換気の合わせ技で夏の京都でも日没後どうにか就寝可だった
    消費電力は300W程度なのでバッテリでもなんとか一晩はイケる
  • 冷蔵庫:便利かつ優秀
  • 電子レンジ:あれば嬉しい程度(多くのスーパーで使えるので)
  • トイレ:トイレ自体は実用可だが常設には目隠し・隔離が重要
  • テレビ:ユニデン4×4地デジチューナーは優秀。都市部ならだいたいフルセグ受信が可能

宿泊合計日数は20日くらい

ちなみに、これ作った後にオーエムシーさんからZEROが発売された
標準ボディになんでも詰め込むというコンセプトが高いレベルで実現されている
DIYだとどうしてもシートが邪魔、というかベッドとの共用化が難しい
REVOとかFASPシートが買えればDIYでも一挙に自由度が上がるとおもうけど値段と敷居が高いな

2020(Ver3)

車中泊仕様じゃないので欠番にすっか?くらいのもの
コロナ対応のため、出先でトイレ行きたくなった場合に使いたい!
という奥さんの要望によりコロナ対応のトイレのみ配置
Ver2でのトイレ搭載に懐疑的だった奥さんが積極派に変わるんだから
コロナも悪いことばかりじゃないw

設計施工というほどのことは無く
荷室にポルタポッティとVer2のサブバッテリーシステムだけを置いた
トイレの周囲はダイソーのリメイクシートを貼ったプラダンで目隠し
まあ結局使わなかったんだけど、プラダンとリメイクシートで2000円も掛かってないと思う

次エントリでは、上記を踏まえてVer4の要件をどう決めたかに迫る!