些細な過ちを許さない風潮がつらいのでFIREしたい

2019年2月17日

「失敗は成功の母である」というが、であれば、「成功の母」はもう瀕死状態なんじゃないでしょうかね。

全ての失敗を漏れなく許容しろという主張ではない

別に、失敗を称賛しているわけではないです。国家運営とか医療とかの重要局面では失敗していただきたくないものである。

くるまの運転操作を誤って事故を起こしたとか、火の不始末で火災を発生させたとかの重大な結果を招く失敗を擁護するのでもない。

ここでは、サラリーマンが業務上直面する、些細なミス(それが不注意によるものでも、怠慢によるものでも同じだ)にたいする不寛容について、ちょっと息苦しすぎるんじゃね?という主張である。

「人の失敗を指摘する係」がでかい顔をしているのがつらい

たとえば製品のテスト工程について考察してみよう。

テストで発見した不具合は、開発者に修正してもらわねばならない。そのために、不具合をリストアップして修正項目の進捗を管理する、といったことが一般に行われる。

問題が発生したら修正対処しなければならない。至極真っ当なことである。しかし、修正に飽き足らず事細かに再発防止を要求してくる人間が居るものだ。

まあ百歩譲って「反省することは是」としよう。

しかしながら、何事にも効用限界というものがあるので、問題の発見から解消に要する工数の倍以上の時間を使って再発防止するようなことは無駄なんじゃないですかね?

除菌クリーナーで99.9%除菌できるとして、それに飽き足らず残りの0.1%のために核爆弾を使うような思考とでも言いましょうか。

問題発生件数という指標にとらわれ、この数字をゼロにすること だけ に執念を燃やすタイプの人たちに関わらないためには、もちろんFIREしてしまえば完全解決なわけだ。

しかし、FIのみ(経済的自由の獲得後、気楽に働いている状態)の期間は、ある程度対処せねばなるまい。

無駄な再発防止施策を見破る

有効な再発防止策はいいんです。事故が多発する交差点で事故原因を追究し、信号機を調節するとか、高所作業の転落事故を防ぐために安全帯を装着しやすくするとか。個人情報漏洩を防止するためUSBメモリを使えなくするとかね。

施策の実施内容が具体的であり、失敗の回避メカニズムや、適用後のメリットが明確である良質な再発防止は、つまり「知恵」なのである。確実に実施のうえ、周囲にも積極的に展開したいものである。

しかしながら、再発防止プロセス というジャンルの再発防止策に対しては疑ってかかる必要がある。なぜなら、多くの再発防止プロセスは、些細な失敗、特殊な失敗など根源的に防ぎようがない、というか発生してから対処すれば十分である問題を阻止しようとして、苦し紛れに策定されるものだからである。やたらと承認を要する作業フローとか身の回りにありませんか?

再発防止活動を実施したことのアリバイでしかないので、往々にして形骸化して放置され、類似の問題が起きた時に掘り起こされ肥大化し、また形骸化して・・・というサイクルが回っている(笑)

無駄な再発防止プロセスにどう対処するのか

実際に無駄な再発防止プロセスに巻き込まれてしまうことや、些細な失敗をして再発防止プロセスを策定させられることへの対処法はどうあるべきなのか、考察してみよう。

  • 失敗の発生しそうな業務はやらない
    • 些細な失敗、突発事象の失敗は必ず発生するものである。可能な限り失敗が発生しそうな業務は受けない。もし受けてしまった場合は、失敗を発生させないことだけを最優先事項とし、仕様や作業内容を可能な限り簡素化してしまう。
  • 前例踏襲を是とし、修正、変更の要求などはまず拒否する。
    • 即答を避け、他人に押し付け可能であるかを慎重に吟味し、可能な限り他人にやってもらうような理論武装を行ったうえで、まずは拒否の一次回答をする。
  • チャレンジしない
    • チャレンジ的ななにかを要求されてもハイハイと返事だけしてやり過ごし、作業は一切せずでOK。その結果業務評定が低評価になっても、FIを達成していればなんともない、へいちゃらである。
  • 再発防止プロセスを自動化する 
    • 無意味な作業をやらせる罰ってありますよね。賽の河原の石積作業とか。再発防止が無意味で面倒くさいのは、些細な失敗に対する罰という意味合いもあるんじゃないですかね。であれば、罰の部分=人手で回すようになっている部分を極力自動化してしまおう。目的は体裁を取り繕うだけのことなので、ちゃんとやる必要もないしpythonの勉強にもなり一石二鳥である。

チャレンジ精神はプライベートで発揮する

以上により、再発防止プロセスへの対処方針を確立した。

危険察知力を磨き、危険な現場、危険な案件、危険な製品にはかかわらないことを徹底すれば、今後1~2年のFI生活を快適なものにできる見込みである。

その後は人生最大のチャレンジ、Retirement Early或いはセミリタイアメントが控えている。

再発防止プロセスで消耗しているような余裕はありませんよ、ということですな( ゚Д゚)

 

 奥さん): むしろ、失敗を仕込んで、自ら長大な再発防止プロセスを策定し、自作自演で残業代を稼いでくる、くらいの気概とか知能はないのか?

 

雑記

Posted by マクさん