野建て太陽光発電は、やらないと決めたぞ

2019年11月4日

野建て太陽光発電所は、表面利回り10%の魅力的な投資対象である。

だがしかし、ブログ主はやらないと決めた。

ワシは忘れっぽいので、やらないと決めた理由を書き残しておこう。

ワシが検討していたよくある野建てソーラで考えてみる

基本条件

  • 利回りは、保守的に9%と見る
  • 田舎の土地所有は危険なので、賃貸一択
  • 流動自己資産を減らしたくないので、信販系ローンを引く(年間返済額が売電額を超えない程度まで)
  • 法律を遵守し近隣に配慮して運用する。ちゃんとした運用のコストを盛る

 

システム価格2000万円、自己資金1000万円で算出

 

土地賃貸 5万円 * 20年  100万円
信販系融資の返済 1000万、10年、2.5% 1131万円
メンテ費用 15万円、20年 300万円
保険料 10万円、10年目から10年間 100万円
パワコン交換 10年目 100万円
撤去費用 100万円
固定資産税(20年) 190万円
   
売電収入  3600万円
所得税/住民税 引き前収益 1579万円

さて。

以上のように、システム価格2000万円、表面利回り9%の物件を、1000万円のローンを組み、20年間運用すると、その結果は

自己資金1000万円が20年後に1579万円になるイメージである。

これがどういう成績か? というと、複利でいうと2.3%くらいの運用成績になります。 ま、この低金利時代にはまあまあの成績ということも言えますかね?

配当収入との比較であれば、利回り2.8%商品ってことになります

後述しますけど、手間とか、リスクに見合ってないと思いますね。

それと、上記試算では当初10年は、持ち出しになります。セミリタイア生活で、持ち出しはどうかと思いますよね? 

さらに、売電できない状況というのが、起こりえます。最悪のケースでは、太陽光ローン支払いのために、労働にでなきゃならなくなったりしてねwwww

来年にもFIREしようかというブログ主にとっては、リタイア後10年間固定支出があるってのは、気分が良くないですな。

ローンを引かなきゃいいんですけどね。

ちなみに、全額自己資金2000万円で計算すると、20年で、2710万円となります。経費は置いといて年間200万円のキャッシュフローができるので、気分良くお金を使うには良いかもしれません。それでもやっぱり手間とリスクに見合わないと思いますね。

個人で対処するにはリスクの幅が広すぎ

盗難リスク

銅ケーブル類は簡単に盗めるし、換金も簡単です。

大規模な盗難はニュースになりますけど、小規模案件は自動車盗難程度の被害額です

ニュースになりませんし、警察も工数掛けられないですよね。

窃盗団に目を付けられても、引っ越しできません。打てる対策も限定的であります。一度目を付けられたら、何度もやられるんじゃないでしょうか。 防犯カメラ、フェンス、役に立たないでしょうし。

保険でカバーすることになるんでしょうが、保険料率も上がるだろうし、何度も補償してくれる由もないですよね(適当)

もし自分が運用するなら、深~~~い落とし穴掘ろうか?なんて妄想しましたけど、近所のお子様が落ちたり、メンテ業者様や自分が転落することを考えると盗難金銭リスクのほうが全然マシです。

災害リスク

昨今の気象状況を鑑みて、屋外にモノを置いておく時点ですでにヤバイです。

自分トコが壊れなきゃいいっていうわけではありません。

売電に至る全てのルートにリスクがあり、売電に影響が出れば直ちにトータル収益減少が確定して、しかもリカバリーが効かないのが、太陽光投資のすごいところです。

風水害に加えて、噴火リスクが案外ヤバイんじゃないでしょうかね。売電収入の低下、パネルの掃除コスト等考えると、1年間の収入5割減くらいあるんじゃないでしょうか(適当)。パワコン故障も誘発されたら目も当てられませんね。

政策リスク

再エネ賦課金の高騰で、多くの国民を敵に回してしまったり、

地方に行けば長閑な田園に突如設置されてたり、

里山の斜面を伐採しまくって設置した挙句に土砂流出させたり・・・・・と、イメージのよろしくないのが、太陽光発電です。

多くの国民が、ネガティブなイメージを抱いている、であれば、行政も太陽光を悪者にし易いんじゃないかな、と思います。

今後、いろいろしわ寄せしたり・無理難題を吹っかけてくることが考えられますよ。

撤去費用を積み立てとけよ! ってなくらいの指導で終わるのかなと思っていましたが、なんでも、後出してきな負担金とも言うべき、発電側基本料金 なるものが課されるようになるんだとか。

まあ、FIT開始時の制度設計がおかしかったですから、その調整の意味合いがあるんだろうけど、こういった政策リスクに対して低圧発電所ってほとんど無力なんじゃないかと思います。

流動性リスク

ブログ主が死んだり、何度も盗難されたり、水害のでる場所だったり、想定通り発電してくれなかったり、といった理由で物件を手放したくなります。

そのとき中古市場ってどうなんでしょうかね。少なくとも譲渡益は出ませんよね・笑

ブログ主死亡ケースなんかは、ワシの奥さんの手にはおえないと思います。

後始末は、相続事務所にお願いすることになるでしょう。

手数料と譲渡損とを併せて、負担のマシマシは必定です。ワシの遺影を睨み付ける奥さんの鋭い眼光が目に浮かぶようです。

微妙な収益で税負担が増す可能性がある

売電収入は、事業所得ということになります。詳しく計算はしていませんが、100~200万円の収益レンジと聞いて、ピンと来ることがありますよね。

すなわち、FIRE一般の課題であるところの、所得税、住民税、国民年金保険料、国民健康保険税、これらの額に深く関わってきます。

100~200万円のレンジでは、収益vs各種減免の差し引きで、マイナスゾーンに陥る可能性があり油断できないですよと。

太陽光は収入に伸びしろが無いので、収入額がマイナスゾーンレンジに嵌ってしまったら、売電額を落とすか、発電所を追加するか、労働に出るかしないとカバーできません。

そんな理由で労働に駆り出されたくないぞ!

結論:野建てソーラーはFIREに向いてない

妄想

  • 半額ローン組んで、10年で完済。10年目以降は毎年安定の不労所得をゲットじゃ~~
  • 全額自己資金で、リタイア後、20年間、毎年安定の不労所得をゲットじゃ~~毎年200万もありゃ、それだけで暮らせるぞ。

 

現実

  • 当初10年は持ち出しで気分が悪かったわい。。。ローン払うためにETF売り払ったのは本末転倒だったな~~~。。。ほんで、10年目以降は安泰かと思いきや、でかいヒョウが降ってきてパネルが割れたり、パワコンは一気に壊れるし、期待したような手残りはなかったな。。。
  • 心配の種が増えた。自分ちの裏に設置、とかならまだしも、遠方にあって直ぐ対応できない現物資産ってなんなの? 心配事、手間とか、割に合ってたのかな?って思う。要はコスパだよ。10%利回りとか、空き室リスクが無いとかのトークにまんまと乗せられて後悔ですよ。 しかも、なんか起きたらすぐマイナスになるくせに、一度マイナスになったら最後までマイナス確定だし。アパートなら、リフォーム、再建築まであるでしょ。太陽光はダメだよ。上振れ要素ないからね。おまえはノックイン債かっ  てツッコミ入れたいですよ。

 

 

ブログ主は、野建て太陽光発電をしません。

 

 

 

奥さん:「光ある所に影あり。光が溢れるほどに、影もまた濃さを増すなり。」

奥さん:「しょせんあんたは影。日陰を歩む者。太陽光を掴むような生き方はできない定め。。。。」