FIREのリスク評価および対処

ブログ主は小心者である。前から人が歩いてくれば、すれ違う100m手前から左右どちらに避けたものかと思案し、詳しくない鉄道路線を使うときは、降車駅に於いてどちらのドアが開くのかを事前にチェックする。

灯油を買う時は数量18 リットル指定で買っているのにもかかわらず、ポリタンから溢れ出すのではないかと心配になり瞬きもせず注入口を凝視し、街を散策中、不意に警察官を見かけると、何もやましいことはないのに緊張で心臓が一旦停止するかと思うほどだ。

このような虚弱なメンタルで、マイノリティの道であるFIREの道に踏み出せるものだろうか?今はサラリーマンというマジョリティに属しているが、自由を求めた先で、苛烈な否定や悪意を投げつけられ、排除され、健康で文化的な最低限度の生活を脅かされる事態に陥らないとも限らない。

だがしかし、メンタルの問題はブログ主の内的な問題であるから、まだ解決の余地がある、というものだ。

真に備えておくべきは発生を予測できないリスクである。

災害への備えは常日頃の心構えが大切と言うことで、継続的にリスク抽出を行い、FIREを脅かす脅威への対策を練っておくとしよう。

FIREリスク評価

リスクは、予測不可能なタイミングで発生する、FIRE継続を阻害する事象である。以下に思い付く限り列挙し、発生時の対処方法を考えてみよう。

ポイントは、リスクが発生した時期によって対応が変わってくるという点である。基本的に若いうちにリスクが顕在化した場合は、「将来不安のあまり、今を犠牲にすることはない」という大原則に則り、高齢期に問題を先送りする形となっている。

 

 
リスク 説明 評価

対応

65歳未満

対応

65歳オーバー

慢性疾患、老化現象

自覚症状がないか軽微か、服薬で日常生活に支障がない状態

FIRE実現前は、標準医療実施。

FIRE実現後は右記記載同様。

糖尿病以外の自覚症状が無い医療的な指摘(血圧等)は無視する。

不快な症状は気分に応じて対症療法実施

視力障害、高次脳障害、排せつ障害、歩行障害、四肢障害、恒常的な痛み、呼吸困難、感覚異常、その他の苦痛 日常生活で常に制約があり、症状を意識し続ける状態 重大 解なし 解なし

国内インフレ

長期金利が3%を超えたとき 円資産のリスクオン、気が向いたら労働 なにもしない
米国インフレ、円高 所有米国債の円換算時価が額面の50%以下になったとき 大  高齢期予算の削減。気が向いたら労働 所得の範囲内で暮らす 
税制変更 資産課税、配当増税 中 

高齢期予算の削減。気が向いたら労働

所得の範囲内で暮らす
年金制度変更 減額、支給開始年齢の引き上げ 年金支給開始年齢以降の予算額を削減する。 支出削減 
金融機関 証券会社が破綻し、破綻処理中に配当が支払われない

なにもしない

なにもしない 

家屋倒壊 全壊した場合 中  格安家屋再建 気力があれば格安家屋を再建 
自分の価値観 REをやめたくなる。 労働  解なし

 

各リスクへの対処方針

さて、抽出したリスクは、どうやら健康リスクと金融リスクの2つに分けられるので、各々についてリスク対処の基本方針を定めておくとしましょうかね。

健康リスク

健康を害することは最大のリスクである。しかし重大な健康問題が発生してしまったら受容する以外の選択肢は無く回避は不可能であるうえ、発生要因は運でしかないため事前に対策を打つこともできない。つまり、重大な健康問題の発生可能性についてあれこれ悩むのは無駄であるということを示唆しているので、そんなこと考えてる時間で他のことした方が良いですよという話。

なので、もう少し軽症な健康リスクについてのみ考察するとしよう。

ブログ主は医療の発展に期待しており、巷で言われるように今後20年で多くのガンは外科手術をすることなく完治するようになり、再生医療の進展により脊髄や網膜が再生されるようになり、サプリメントによる老化のコントロールが可能になる、と信じております。

とは言っても、昨今の医療負担高騰を考慮すると、高額医療はもはや国民皆保険と相容れないですよね?

老化に伴うQOL低下を改善するような医療は、医療の贅沢品という扱いになって、自費診療によって提供されるようになるんじゃないですかね。老化は妊娠と同じで病気じゃない故に。

ということで、そういう時代が到来したとして、ブログ主の健康リスク対応策は次のようにします。

  • 自費医療の贅沢医療には手を出さない
  • 疾病治療は保険の範囲内で過剰な治療はせず天寿を全うする。

・・・・・

まあ贅沢医療も値段次第なんで、ドラッグストアのサプリコーナーに、NMNが60日分1000円 程度で並ぶようになったら別ですけど(笑)

金融リスク

金融、資産関係、収入リスクに対しては、もし起きてしまった場合、基本的には支出を減額する以外の対応はしない。既に収入側のリスクコントロールとして証券会社の分散、円資産の最小化は立案済み、実施中なので、残るリスク対応策は支出のコントロールになります。支出の減額は若年期を少なく減らして、高齢期のほうを多く減らす。

金融リスク対応例

ブログ主@59歳:あてにしてた年金支給開始年齢が、75歳からになるだってよ!作戦変更するけど60代の年間予算は減らさないで楽しみ、70歳からの5年間を減額するっす。極貧生活に耐えるっす。(´;ω;`)


とは言っても、予算減額にも限界がありFIRE実行前に想定したリスク許容度を越えた場合には解なしとなる。

解なしといっているのは、決して絶望して戦うことを諦めた、ということではないです。現時点では不確定要素が多すぎて検討しきれないけれども、その時点で取りうる最適解をググって奮闘してくれ!という未来の自分へのエールである。

まあ、実際にそうなったときは、ググって時代に抗うよりも、すべてを受け入れ収入の範囲内で海辺の国道からちょっと入った砂防林の影に無造作にユニットハウスを置いて、釣ったか拾ったかAmazonで買ったのかは問わない島アジを素焼きにして肴とし安物の本格焼酎をやりつつ、誰に顧みられることもなく日がな一日ひっそりと地上波のサスペンスを鑑賞して過ごす、という風にしたいです(笑)。