有料老人ホームは終の棲家にはなり得ない

こんにちは。自己評価はギリギリ、働かないおじさんではない、と思っている マクさん です。

セミリタイアやFIREに関連したネット記事やブログを眺めていると、独身の方や、子供のいない夫婦の描くライフプランを目にすることがあります。

若い時のライフプランは十人十色で、それを読むのが楽しみでもありますが、自立できない年齢になったらどうするよ?という部分は、有耶無耶になりがちですよね。まぁ考えたところで楽しい内容にはなりませんし、だいたいはなるよーにしかなりませんしね。

検討のモチベーションもあがりませんし、いよいよ身の回りのことが出来なくなったら施設に入居して介護を受けながら天寿を全うするとか? という程度で思考停止しがちかもしれませんね。

でも、この他人任せプランを実行に移してしまうと、人生の最後に巨大リスクを抱え込むかもしれません。

独身であったり、子供がいなかったりで、所謂「身内」がいない者にとっては、他人に自分の人生を預けるか否かの決断を迫られることもあるかと思います。

ある程度は若いうちに考えておく必要があるんじゃないですかねと。

有料老人ホームには破綻リスクがある

ヤフーニュースあたりのエントリに上がっていたので、ご覧になった方もいるかもしれませんが、気づきのある記事だと思いました

「貯金3000万円で「海辺のリゾート」に引っ越し、すべてを失った夫婦の悲劇」

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/74440

あらすじは、3000万円の入所一時金を支払い高齢者施設に入居し、これで終生安泰だと思っていたが、施設の経営難により暗転していく、という話です。

引用記事では、最終的な顛末までは書いてありませんでした。

高額な一時金を払うのにリスク算定が出来ておらず、自己責任、なんてことをいう酷い人はまさかいないと思いますが、どういう印象を持ったでしょうか?

マクさんも、数年前の話になりますが両親の施設を検討したことがあります。

そのときのことを思い起こすと、時間や心の面で余裕がなく、破綻リスクについてまでは、正直考えてなかったと思います。老後の安心を買うために高額な一時金を支払ってしまう方の心情は理解できます。

特に善良なひとですと、高額な一時金を払ったのだから、高品質なサービスを得られるはずである、という期待・認識すら持っている可能性があります。

下衆な経営者にとっては、容易い相手と言えるんじゃないでしょうか。

長期契約で破綻リスクが顕在化する

この手の施設の入所一時金の説明は、前払い家賃という位置づけで、想定入居期間の家賃を最初にまとめて徴収することで、月額費用を抑えられますよ、ということのようです

が、

このディスカウント分は、とうてい、長期契約の破綻リスクの対価である、と考えることはできません。

2018年 首都圏で有料老人ホーム「未来倶楽部(くらぶ)」など37施設を運営する未来設計(東京)で、入居者から預かった「入居一時金」の大半が消失

https://www.asahi.com/articles/ASLDR1RNXLDRUBQU001.html

良くて自転車操業資金、最悪の場合は私的流用でバックレされてしまうような、儚い運用ですよね。

実質的にガバナンス不在と考えられます。口座にアクセスできる人間は、やりたい放題なんじゃないですかね。

なんにしても、入居一時金を運営事業者が管理する、という仕組み自体に問題があり常にリスクにさらされているため、時間の経過とともに必ず問題が起きる仕組みになっている、と理解せざるを得ない。

後見人にさえ裏切られるリスクがある

知れば知るほど疑心暗鬼になる有料介護付き施設の運営からは距離を置いて、

なんとか、もうちょっとマシな特別養護老人ホームにもぐりこんだとしましょう。年金を多少超過する程度の毎月払いまでであれば、破綻の将来不安からは解放されます。

それでもまだ油断なりません。

頭脳明晰で居られるかわかりませんので、もしかすると「判断能力が低下した者」として認定され、成年後見人がアサインされるような事態になるかもしれません。

その時に、FIRE資金が中途半端に残っていたりすると、どうなりますかね。どんなに品行方正な人間でも切っ掛けさえあれば、ダークサイドに堕ちてしまう可能性はあります。

被害続出!「成年後見人」弁護士に認知症老人の財産が狙われている

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/46963?page=3

結局、自分の人生。最後の最後は自分でケリをつけるしかない

長々と書いてきましたが、マクさんの死生観では、自立できなくなった時点で、自分で自分にケリをつけることを考えています。それが出来ないほどに衰えてしまった場合には、なるようにしかなりません(=野垂れ死に)。

野垂れ死んだ後の処理は、生前に信頼のおける葬儀業者に依頼しておきます(死後事務委任契約)。幸い、人格者の経営されている葬儀屋と、取引実績のある司法書士事務所が近くにあるので、信用できない有料老人ホームで入居とセットの契約をする必要はありません。

リーズナブルな価格で、後始末と、奥さんが生きてれば、奥さんへの相続手続きくらいまではやってくれるだろう。

まぁ上記は極論ですし、ちょっと散らかしてしまいました。

重要なことは老後、終末期の不安のために、現在を犠牲にして資金を残すようなことはしない、ということです。

30代、40代、50代で老後のためだと我慢して使わなかった20万円を考えたときに、最期は介護施設で生きてるのか死んでるのか判然としない中で過ごす1カ月の対価として使うことになる。これを受容できるのか?ということですよ

このように、漠然とではなく、明確に意思を固めれば、もやもやとした不安を突いてくる煽りコンテンツに心揺さぶられることもなくなるというものだ。

介護施設に入所するのが当たり前かのように煽るコンテンツ、施設入所を前提として資金面で老後不安をあおるコンテンツ、入所できない不安を煽ってくるコンテンツ、全ての不安煽り系コンテンツは、覚悟の出来ていない人々の不安心理につけ込むページビュー稼ぎの作文と考えて差し支えない。

各々の死生観に基づき、最期の覚悟ができれば、こうしたコンテンツは戦略的に無視できるということで、

良い意味で将来不安から解放され、今を生きることができるようになるのである!

俺の墓標に名はいらぬ、死すならFIREの荒野で!・笑

雑記

Posted by マクさん